ヘーベルハウスは寒い?断熱性能を検証してみる

ヘーベルハウス

家を建てる上で断熱性能は重要です。
私は冷え性なので冬が大の苦手です。寒いと布団から出てこれなくなり、何もかもやる気を失います。

家を建てる上で、断熱性能はどうしても気になるところです。
ヘーベルハウスの断熱性能は高いのか?をこの記事では検証しました。

本記事のまとめ

・へーベル板は寒冷地でも使用できる
・品質管理の徹底をしないと凍害になりやすい建築材
・断熱材の断熱性能は、UA値とR値で比較して他社と差はない
・施工する職人の腕によって断熱性能が変わってくる

私の結論では、へーベルハウスの断熱材の断熱性能は普通で、寒いのは間取り構造か現場の施工会社に原因がある

と考えています。

断熱材の性能は他社と比較して差がなく、現場の施工会社によって左右されやすい傾向があるので、
ヘーベルハウスの断熱性能は高いわけでもなく、低いわけでもないということです。

詳しく知りたい方は、記事をご覧ください。

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へーベル版のせいで寒い?という噂を検証する

ネット上では、へーベルハウスで建てると寒い家になるという噂があります。

寒さの原因には、ヘーベルハウスが屋根・外壁・床で使用するALC(通称へーベル版と呼ばれる)の建築材に断熱性の低さに問題があるからであり、その根拠に住宅展示場やモデルハウスが寒冷地である北海道・東北地方にはないことから、ヘーベルハウスの家は寒さに弱いのではないかという噂があります。

その噂は本当なのかを実際に検証してみます。

ヘーベルハウスのサイトを見ると、住宅展示場やモデルハウスがあるエリアは以下の23都道府県です。

関東(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・栃木県・茨城県・群馬県・山梨県)
東海(静岡県・愛知県・三重県・岐阜県)
関西(滋賀県・京都府・奈良県・大阪府・和歌山県・兵庫県)
西日本(岡山県・広島県・山口県・福岡県・佐賀県)

出典:ヘーベルハウス
出典: ヘーベルハウスの資料を基にStart Pointで地図を作成

赤色箇所が営業可能なエリアであり、噂どおり北海道や東北地方は全く対応していません。

しかし、中部地方や九州地方は一部の地域でしか対応しておらず、年間を通じて降水量が少なく、比較的温暖な四国地方でも同じように営業をしていません。単純に寒さに弱いので寒冷地を避けていただけとは言いにくいです。

ヘーベルハウスの最大の特徴は耐震性であり、都市を中心とした狭小の土地で家を建てたい人向けに地震や災害に強い住宅を提供しています。来たる大地震に備えたい裕福な世帯をメインターゲットに置いている経営戦略上、都市部に営業エリアを絞って展開していることが有力な理由となっているようです。

では、本当にへーベル板は本当に寒さに弱いのかを確認します。
ヘーベルハウスでは、軽量気泡コンクリートのALCという高性能建材を使用しています。
耐震性・防耐火性に優れているので、間仕切壁から床、屋根、補強材として使われています。

そして、当然外壁もへーベル板と呼ばれるALCを使用しています。
実は、寒冷な地域でもALCが使用されています。

一般社団法人 ALC協会のサイトにある写真では、雪に囲まれた北海道岩内郡の集合住宅が映っている。

出典:ALC協会
出典:ALC協会

また岩内町公式ホームページでは、年間の最高気温と最低気温について書かれています。

・年最高気温  32度前後
・年最低気温 -13度前後
・年平均気温  10度前後

出典:岩内町

「北海道のなかでは比較的温暖で冬季の降雪量もさほど多くない」と書いてあるものの、気象庁が発表している東京の月平均気温でいうと、3月と同じ気温なので寒いことは間違いないと思います。

東京 日平均気温の月平均値(℃)

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年の値
2018年4.75.411.51719.822.428.328.122.919.1148.316.8
2019年5.67.210.613.62021.824.128.425.119.413.18.516.5
2020年7.18.310.712.819.523.224.329.124.217.5147.716.5
2021年5.48.512.815.119.622.725.927.422.318.213.77.916.6
2022年4.95.210.915.318.82327.427.524.417.214.57.516.4
平均5.56.911.314.819.522.626.028.123.818.313.98.016.6
出典:気象庁のデータを基に表を作成 

この寒さの中でもALCを使用して、建築はできています。
しかし、寒さに強いかと言えばそうではありません。

降雨や融雪水、内部結露などで水分がALCパネルの内部に侵入し、その吸水した水分が凍結と融解を繰り返すような条件が続くと、外装仕上げ材の浮きといった凍害が発生してしまいます。

凍害には侵入経路で分類すると、水が外部から侵入する凍害と内部からの凍害に分けられます。

外部から侵入する凍害

侵入経路凍害侵入源侵入する理由
外部から侵入する水による凍害外装材の剥離降雨・融雪水日本海側などで冬期間の気温 0℃以下となり、かつ積雪が多い地域で、適切な処置を施さない場合に発生することがあります。
内部から侵入する水による凍害ALC パネルのひび割れ内部結露北海道などの、冬期の気温が特に低下する地域で、適切な処置を施さない場合に発生することがあります。
出典:ALCパネルの 仕上げおよび防水 (第9版)を基に表を作成

適切な処置を施さないと凍害が発生することがあるとされています。
公開されているALCパネルの技術資料の中では、

ALC パネルの凍害は、いくつもの複雑な要因が影響しており、その対策は一概には言えませんが、ALC パネルの特徴を生かした適切な納まりや外装材の選択が必要で、融雪水や結露水などの水分を ALC パネルに浸透させないことが重要となります。

出典:ALCパネルの 仕上げおよび防水 (第9版) 

とあります。

つまり、ALCパネルは寒い地域でも使用が可能ですが、管理や施工の仕方によって凍害を受けやすいため、取り扱いを慎重にしないといけない建材であると言えます。

建築を請け負う施工会社のALCパネルを取り扱う品質管理の体制や意識、職人の技術力によって凍害が発生するリスクは左右されてしまいます。凍害予防をするために必要なALCパネルの管理体制と正しい知識、施工技術力がある会社であれば問題ないですが、ハウスメーカー側の視点で考えてみれば自らで管理しきれない領域なので、あえて寒冷地で住宅を建てるリスクを負う必要がないと判断して回避し、温暖地に営業エリアを集中したということは十分に考えられます。

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ヘーベルハウスの断熱性を検証する

公式サイトで、ALCコンクリート[ヘーベル]は普通コンクリートの約10倍の断熱性能があるとありますが、そもそもこの建材自体は断熱材ではありません。

外壁・床・屋根に使用している[ヘーベル]は内部に無数の細かい気泡を含むため、コンクリートの10倍という高い断熱性を備えています。

また、空気を上まわる断熱性能をもつ独自の次世代断熱材「ネオマフォーム」をはじめとした高性能断熱材も、居住性のさらなる向上に貢献します。

出典:ヘーベルハウス

ヘーベルハウスでは、ネオマファームという断熱材を屋根・壁・床で使用しています。ネオマファームは、熱に強いフェノール樹脂で作られた発泡プラスチック系断熱材です。それ以外に屋根と床には、ポリスチレンフォームという断熱材も使用しています。

ヘーベルハウスは地震に強い躯体のため、鉄骨部材でできています。

鉄は熱しやすく、冷めやすい。鉄骨造は木造に比べると熱伝導率が高いのは、容易に想像できます。
鉄骨造の家は、木造の家に比べると寒くなるわけです。

では、同じ鉄骨系の住宅ハウスメーカーと比較して、ヘーベルハウスでは断熱効果はどうなのかを比較して検証します。

外皮平均熱貫流率(UA値)の検証

まずは室内の熱がどれくらい外に逃げやすいかを数値化した外皮平均熱貫流率(UA値)で比較します。屋根や床を含めた家全体の断熱性能を表す数値であり、具体的には住宅の内部から床や外壁、屋根・天井、開口部から熱量が外部へと逃げていく数値を平均化した数値になります。

鉄骨骨住宅ハウスメーカーの外皮平均熱貫流率(UA値)比較

ハウスメーカー名UA値
ヘーベルハウス0.60
セキスイハイム0.60
パナソニックホームズ0.60
積水ハウス0.50?
トヨタホーム0.60
ダイワハウス0.50?
基準値(建築物省エネ法5.6)0.87
出典:さとるパパの住宅論JFEロックファイバー株式会社の資料を基に表を作成

外皮平均熱貫流率(UA値)は、低い方が断熱性能が良いため、基準値となる0.87より下回るかが最低の基準と言えます。

これを見ると、鉄骨造住宅ハウスメーカーはどこも大体同じ外皮平均熱貫流率(UA値)なので、
ヘーベルハウスだけが特別に寒いとかではなさそうです。

熱抵抗値(R値)の検証

次に、熱抵抗値(R値)を見ていきます。
こちらは断熱材そのものの断熱性を示す数値です。

まず、ヘーベルハウスの断熱材ネオマファームは、熱伝導率が0.020W/(m・K)です。
熱伝導率の値が小さいほど、高い断熱性能といえます。ネオマファームはどの断熱材と比較しても数値が小さく、業界でもトップクラスの断熱性能と謳っています。

出典:旭化成建材株式会社

ここから、実際に家を建てた時の断熱性能を計算していきます。
断熱材をぶ厚くすればするほど断熱性能が高まるので、各断熱材の厚みに対して熱伝導率で割り算をして熱抵抗値(R値)を算出します。

■ヘーベルハウスの断熱材における熱抵抗値(R値)

部位断熱材厚さ熱伝導率熱抵抗値(R値)熱抵抗値(R値)の合計
天井ネオマフォーム65mm0.0203.254.73(3.25+0.89+0.59)
天井ポリスチレンフォーム25mm0.0280.89
天井へーベル板100mm0.1700.59
ネオマフォーム20mm(柱周り)0.0201.002.69(2.25+0.44)
ネオマフォーム45mm0.0202.25
へーベル板75mm0.1700.44
ポリスチレンフォーム60mm0.0282.142.58(2.14+0.44)
へーベル板100mm0.1700.44
出典:ヘーベルハウスのデータを基に計算し表を作成

ヘーベルハウスの熱抵抗値を整理すると、

天井・・・4.73㎡k/W
壁 ・・・2.69㎡k/W
床    ・・・2.58㎡k/W

となります。
ここから、鉄骨造住宅の熱抵抗値の基準と比較していきます。

ヘーベルハウスの住宅展示場やモデルハウスがあるエリアは以下の23都道府県。
ヘーベルハウスで建てられる住宅の断熱地域区分を調査すると、建築物省エネ法では断熱地域5・6に区分されます。 

建築物省エネ法の地域区分都道府県名
1、2北海道
青森県、岩手県、秋田県
宮城県、山形県、福島県、栃木県、新潟県、長野県
5、6茨城県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、富山県、
石川県、福井県、山梨県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、
滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、
島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、
高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県
宮崎県、鹿児島県
沖縄県
出典:JFEロックファイバー株式会社の資料より基に表を作成。赤字はヘーベルハウスの住宅展示場とモデルハウスがあるエリア

■ 断熱材の熱抵抗値の基準値
 (木造、枠組壁工法又は鉄骨造の単位住戸・ 外張断熱工法または内張断熱工法)

部位地域区分5、6の熱抵抗基準値
屋根または天井4.6
1.7
外気に接する部分2.5
土間床等の外周部の基礎外気に接する部分1.7
その他の部分0.5
出典:JFEロックファイバー株式会社の資料より基に表を作成

こちらで鉄骨造住宅の熱抵抗値の基準値がわかりました。
算出したヘーベルハウスの熱抵抗値と比較します。

熱抵抗値(R値)の比較

断熱材の場所ヘーベルハウス地域区分5、6の
熱抵抗値(R値)基準値
天井4.734.0
2.691.7
2.582.2~2.5
合計10.007.9~8.2

基準値よりも高ければ高いほど良いわけですが、屋根・天井・床のどの部位においても
基準値を上回っています。

さらに、鉄骨造住宅のハウスメーカーを比較します。

鉄骨造住宅ハウスメーカーの熱抵抗値(R値)の比較

断熱材の場所ヘーベルハウスセキスイハイムパナソニックホームズ積水ハウストヨタ
ホーム
ダイワハウス基準値平均値
屋根または天井4.735.265.535.263.165.14.04.85
2.692.632.762.632.633.91.72.87
床または基礎2.733.573.212.861.672.02.2~2.52.67
合計10.1511.4611.5010.757.4611.07.9~8.210.39
出典:まかろにお動画資料館失敗・後悔しない家づくりブログ【新築・注文住宅】を基に表を作成

パナソニックホームズは、HS構法/F構法をそれぞれの平均値で計算しました。

またダイワハウスもスタンダードV断熱仕様、ハイクラスV断熱仕様、エクストラV断熱仕様の平均値で計算しています。

北海道・東北などの地域区分1~4のエリアにも住宅展示場があり、住宅を販売しているダイワハウスの壁の熱抵抗値(R値)は断熱性が高い仕様です。6社の平均値と比較すると、やや熱抵抗値(R値)は下回る結果となっていますが、基準値を超えており極端に熱抵抗値が低いわけではありません。トヨタホームを除いて、どこも大体同じくらいの熱抵抗値(R値)であると言えます。

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ヘーベルハウス施主の声から断熱性能を検証する

ここまでは理論上で、ヘーベルハウスの断熱性能について紹介してきましたが、
実際に家を建てて住んで見た施主の感想としてはどうなのでしょうか。

SNSでの口コミは、ネガティブな情報とポジティブな情報に分かれ、結局のところどうなのかわかりません。まずは、寒いと主張する施主の口コミです。

寒いよう。床暖つけてるのに足が凍えるよう。「へーベルハウスは暖かいので、二階に床暖なんて要りませんよ」って言った設計担当者には、膝詰めで説教したい。押し切って設置してなかったら、二階はエルサの領土になるとこやったわ。

出典:椹野道流フシノミチル @MichiruF|午前4:53 · 2020年12月17日

築30年ヘーベルハウスの実態 一階リビング
ヘーベルハウスは夏暑く冬寒い

出典:ミューちゃん @B4VkxbiNXzvccc|

続けて、反対に快適だと主張する施主の声もあります。

「へーベルハウスは寒いからやめとけ」って教えてくれたセキスイハイムと一条工務店の営業さんに教えてあげたいんだけど、うちオール電化で電気代13000円とかだけど、すごい快適だよ

出典:かもめん @Kamomen_FIRE|午前8:26 · 2022年12月6日

今日のように寒い日でも床暖房だけで室温が24℃ぐらいになります。へーベルハウスで正解でした。

出典:takakuniH @takakuniH|午後4:08 · 2014年12月29日

実際のところ、住み続けている人の感想としてはどうなのでしょうか?
ヘーベルハウス施主のブログから抜粋して紹介していきます。

床暖房がないと部屋の中で白い息がでるほど寒い

具体的にどれくらい寒いかって言うと、家の中で白い息が出る。
フローリングを裸足で歩くの無理。
ヒーターを付けても家の温度が上がりにくい。とにかく寒い。

出典:ヘーベルハウスを建てた俺のブログ。

こちらのヘーベルハウスを建てた施主は、エアコンはあるものの冬は使いたくないらしく、床暖房も入っていないとのこと。

ブログで紹介されている建築現場を見ていますと、基礎の上のコンクリートに床用ポリスチレンフォーム(スタイロエース-Ⅱ)の断熱材が敷かれています。

出典:ヘーベルハウスを建てた俺のブログ。

さらに部屋の壁には、ヘーベルハウスの断熱材ネオマファームを入れて設置しているように見えます。

写真だけをみると断熱材はしっかりと入れてあります。
断熱材の機能に問題があるのか?それとも見えていない場所で隙間風が入ってきているのか?
寒くなっている原因はわかりません。

フローリングを裸足で歩くのも無理とありましたが、家の中に温度差があると、ヒートショックが起きやすくなります。高齢となった両親と同居する二世帯住宅の場合であれば、冬場でお風呂に入った時にお風呂場が寒くて血圧があがってしまうなどの危険性があります。家の寒さは決して見過ごせない問題です。

吹き抜けはエアコンを併用しないと寒い

また、別の施主も同様に寒かったという声があります。

ヘーベルハウスは重量鉄骨の家だけあって断熱性は高いけれど、吹抜けを作るのなら、エアコンも併用しないと、寒い日は寒いよ。

出典: keigoman’s diary 注文住宅物語

吹き抜けが素敵なお宅は、リビングにあります。

出典: keigoman’s diary 注文住宅物語

こちらのお宅は、エアコンと床暖房を入れています。
施主がこだわった吹き抜けの箇所にも、建築している様子のレポートを見てみると、
壁の断熱材であるネオマファームは設置されている様子が見られます。

憧れの吹き抜けを採用すると、どうしても温かい空気は上に行き、冷たい空気は下に行くようで
寒くなってしまうとのことです。

ヘーベルハウスは、間取りの自由度の高いため、部屋の中に吹き抜けを設置することもできますが、吹き抜け自体があると寒くなりやすいので、吹き抜けを選ぶ場合には追加で費用を支払って暖房対策が必要になるのだろうと言えます。

もちろん吹き抜けを選ばないでヘーベルハウスを建てる人もいるので、ヘーベルハウス自体が断熱性が低いとは言いにくいです。

床暖房は入ってないけど、問題なく暖かい

ヘーベルハウスを建てた家が寒くて後悔している施主がいる一方で、思っていたよりも暖かくて満足したというケースもあります。こちらは、床暖房を入れなかった寒がりの施主です。

「木造ハウスメーカーさんから、「木造と比べて寒いかも」と言われいたヘーベルハウス(重量鉄骨造)ですが、我が家基準では全く問題ない暖かさです」

出典:HEY OMEME!〜0からの家づくり〜

床暖房は入れなくても、しっかりと断熱材を入れていれば寒くはならないので、必ず入れないといけないものではありません。

鉄骨造住宅は、木造よりも寒いというのは熱伝導率の違いで明らかであるのは事実なので、友人から「戸建ては寒い」という忠告に床暖房なしで建築していた施主はビビっていたようですが、ふたを開けてみると気にならないとのことでした。

ヘーベルハウスで家を建てると寒いという声と、問題なく快適に過ごせるという声の両方があり分かれています。一概に、ヘーベルハウスの家は断熱性が低いと言い切れません。

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断熱性能は職人の腕で変わる

どこのハウスメーカーで取り扱う断熱材の性能は、あまり変わりがない。
なのになぜヘーベルハウスは寒いと言われるのか?

この問題について、一級建築士・ホームインスペクターの市村博氏と市村崇氏は、著書の中で次のように話しています。

断熱材の性能に関しては、熱還流率とか抵抗値とか、各社ホームページで謳っていますが、それは材料自体の数字でしかないんですね。本題は、現場でそれをどうやっておさめているか。

断熱材自体の性能よりも、隙間なくきちんと施工されているかどうか。

出典:家を建てる前に読む!絶対にしくじらないハウスメーカー選び

様々なハウスメーカーの家づくりの現場に立ち会い、検査と正すように指摘してきた中立的な立場で評価をするプロの御二人は、断熱工事で大事なことは断熱材を隙間なく入れることと、防湿層を連続させることと言い切っています。

ネオマファームのような板状の断熱材を木のねじれやカーブに添うように隙間なくピタッとはめるのは職人の高い技術がいるので、現場で施工する職人のスキルが大きく問われるとのことでした。

断熱材の性能が良くても、欠陥や手抜き工事があれば断熱性の高い家を建てることができないということになります。

こちらは別のインスペクター会社が断熱材をまるまる入れ忘れていた事例を紹介してくれています。

出典:さくら事務所

断熱材をまるまる入れ忘れていた例。注意点として、写真はヘーベルハウスで建てた家ではありません。あくまで施工ミスの参考例として私が紹介しています。

隙間があったり、厚みが足りないだけでも断熱効果が落ちる大問題にも関わらず、そもそも入れ忘れていたなら話になりません。ハウスメーカーの営業が優秀でも施工の所でつまづくことも珍しくないそうなので、どうしても不安な方はホームインスペクターに依頼して、第三者のプロの目で断熱材がしっかりと隙間なく入れられているかどうかを見てもらうと安心だと思います。

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ヘーベルハウスの断熱性能のまとめ

本記事ではヘーベルハウスが寒いのか?断熱性について調査をしました。

まとめると、

・へーベル板は寒冷地でも使用できる
・品質管理の徹底をしないと凍害になりやすい建築材
・断熱材の断熱性能は、UA値とR値で比較して他社と差はない
・施工する職人の腕によって断熱性能が変わってくる

となり、ヘーベルハウスが寒い場合にヘーベルハウスに問題あると言えないというのが私の結論です。

先の施主事例では、もしかすると施工が完ぺきではなかったかもしれないですし、吹き抜けなどの構造上でどうしても寒くなってしまうなど一概にヘーベルハウスが悪いとは言い切れません。

ただ理論上で言えば、へーベル版もネオマファームもちゃんと扱えば断熱性に問題はないです。

しかし、施工会社の品質管理の姿勢や意識の差に影響されるので、常に雪と寒さと戦うリスクを負いながら、平均所得も高くない地方に営業所を置くのは効率が悪いので、寒冷地にはあえて進出していないと考えられます。

事実、営業所は少なくても着工頭数は業界でも上位に入り、オリコン顧客満足度 鉄骨造部門7年連続第1位で人気もあり、変に拡大路線に行かなくてもよい考えなのでしょう。

お風呂のリフォームで冬も快適!断熱効果アップのポイント

寒い季節、特にお風呂場での冷えを感じやすいですよね。家全体の断熱も重要ですが、まずはお風呂の断熱から始めてみませんか?

床材シートの貼り付け

お風呂のリフォームでは、床材シートの貼り付けがおすすめです。そのメリットは二つあります。

転倒防止

床材シートを使うことで、転倒リスクを最小限に抑えることができます。クッション性があり、滑りにくい素材を選ぶことで、家族全員の安全を確保しましょう。

冷えを感じない浴室

断熱性の高い素材を使用すれば、浴室内の冷えを感じにくくなります。特に冷たい季節には足元の冷えを軽減し、入浴を快適にします。

浴室乾燥機の設置

次に、浴室乾燥機の設置がおすすめです。

寒い季節の快適な入浴

浴室乾燥機を利用することで、寒い季節でもお風呂内を暖かく保つことができます。入浴前にお風呂場を温め、快適なバスタイムを楽しんでください。

湯はりと浴室暖房の連動

冬場には湯はりと浴室暖房を連動させ、リビングとの温度差を解消。ヒートショック対策にもなります。

お風呂のリフォーム専門家に相談

お風呂のリフォームは専門家に相談するのが一番です。お風呂のリフォーム屋さん​では、即日解決!見積り・相談・点検が無料です。相見積もりもOK!自社施工なのでコストも抑え、大手にも負けない価格と品質で提供しています。

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