全館空調のエアロハスが有名なパナソニックホームズですが、全館空調がなくても寒くないという声と、寒いという声が分かれます。断熱効果は住宅メーカーの断熱材の性能と、現場の職人による施工の腕によって変わるため、ハウスメーカーが悪いのか、施工会社に問題があるのか。はたまたその両方なのかは判断が難しいところです。
そこでこの記事では、パナソニックホームズの断熱性能は高いのか。寒くない家づくりができるのかについて検証しました。結論を言うと、こちらです。
パナソニックホームズの断熱材の断熱性能は他社と大きく変わりないので、寒いとは言いきれないと考えています。むしろ比較すると他社よりも良い結果になりました。
また全部がそうではないですが、断熱材の施工ミスによって断熱欠損が見られる例もありました。そのため、現場での正しい施工によって1年じゅう快適な家とそうでない家の明暗が分かれるということもわかりました。
詳しく知りたい方は、記事をご覧ください。
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パナソニックホームズの断熱材はロックウール
パナソニックホームズの断熱材の特徴は、ロックウールを採用している点です。
| 部位 | 制震鉄骨軸組構造（HS構法） | 大型パネル構造（F構法） |
| 屋根 | ロックウール | ロックウール |
| 壁 | ロックウール | ロックウール ポリスチレンフォーム |
| 基礎 | ポリスチレンフォーム | ポリスチレンフォーム |
ロックウールとは何かについてから解説します。
ロックウールは人造鉱物繊維で、主原料は高炉スラグや天然岩です。
これを1,500℃以上の高温で溶かし、遠心力で吹き飛ばして繊維状に加工します。鉱物（無機物）由来の素材であるため、火に強く湿気に強い、さらに騒音にも強いという性質があります。
また、発がん性はお茶と同じレベルなので安全、かつリサイクルが可能なため環境にやさしい断熱材です。
よく比較されるグラスウールは、湿気に弱い断熱素材であるため、防湿気密層をきちんと施工する知識と技術が求められます。もし湿気に弱い断熱材を正しく施工できないと、湿気や結露した水分をため込んで断熱材の重量が重くなっていきます。すると、年数を重ねるにつれて徐々に施工済みの壁の中で下にズリ落ちてカビが発生し、隙間ができた箇所から熱が逃げていく断熱欠損となるので、結果的に断熱性能が低い住宅となってしまいます。
ロックウールはグラスウールと比較して吸湿性・吸水性において低いため、元々が湿気や水に強い断熱材です。
ロックウールとグラスウールの吸湿性/吸水性の違い
さらにロックウールは、長期間に渡って断熱材の構造を保持できることから性能が長持ちします。
弱点としては、ロックウールは重量があり、重くなるという点です。
ZEH（ゼッチ）の目標を達成に向けた取り組み
ZEH（ゼッチ）は、ゼロエネルギーハウス（Zero Energy House）の略称で、年間のエネルギー消費量がゼロに近い住宅を指します。ZEHの目標は、高い断熱性能と省エネルギー技術の組み合わせによって、建物のエネルギー消費を最小限に抑え、残りのエネルギー需要を再生可能エネルギーで賄うことです。
パナソニックホームズは、ZEHを実現するために断熱性能に特に注力しています。
以下に、パナソニックホームズが断熱性能を確保するために取り組んでいる主な取り組みを紹介します。
- 高性能断熱材の使用:パナソニックホームズは、高い断熱性能を持つ断熱材を使用しています。これにより、外部からの熱の侵入や室内からの熱の逃げを抑え、室内の温度を安定させます。
- エアシーリング技術の採用: パナソニックホームズは、エアシーリングと呼ばれる技術を導入しています。これは、建物の外部と内部の間に微細な空気層を作ることで、断熱性能を向上させるものです。
- 熱損失を抑える建築構造: パナソニックホームズの住宅では、熱橋（断熱の途切れた箇所）を最小限に抑えるような建築構造を採用しています。これにより、熱の漏れを最小限にし、エネルギー効率を高めます。
- 高性能窓の使用: パナソニックホームズは、高性能な断熱窓を採用しています。これにより、窓からの熱の侵入や逃げを抑え、快適な室内環境を確保します。
これらの取り組みにより、パナソニックホームズは高い断熱性能を実現し、ZEH（ゼッチ）の目標であるエネルギー消費量の削減と再生可能エネルギーの活用に貢献しています。
パナソニックホームズの公式HPでも、ZEHについては下記のように記載しています。
平成25年省エネルギー基準4〜7地域において、経済産業省が推進するZEH支援事業の要件である建物断熱性能UA値0.6に標準仕様で対応します※2。優れた断熱性能で冷暖房効果を高め将来にわたって長く快適に暮らせ、消費エネルギーをできるだけ少なくすることで、地球環境にもやさしい住まいを実現します。
※1 創エネルギー量と消費エネルギー量が相殺されてゼロになる住宅。
出典：パナソニックホームズ
※2 当社モデルプランにおける値であり、プラン・仕様により異なります。
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オリジナル断熱仕様「家まるごと断熱」
これまでは、パナソニックホームズが採用している断熱材のロックウールについて解説しましたが、
今度はパナソニックホームズのオリジナル断熱仕様「家まるごと断熱」について見ていきます。
家まるごと断熱とは、その名の通り家全体をまるごと断熱材で包みつつ、地面から上がってくる熱＝地熱を利用して断熱するパナソニックホームズの技術を指します。
1年を通して外気の温度と比較して、地熱は温度が安定しています。床下にため込んだ熱を取り入れて、先ほど紹介したロックウールなどの断熱材で包み込むことで、夏は涼しく冬は暖かくできるよう冷暖房負荷の低減を図っています。
パナソニックホームズの家まるごと断熱は、断熱等性能等級６にも対応しています。天井や外壁だけでなく、基礎の内側まで断熱材を施し、床下の地熱も活用することで冷暖房負荷を低減させます。この綿密な断熱設計により、快適な住環境を提供しながら省エネにも配慮しています。
全館空調の「エアロハス」で省エネで快適な暮らし
続いて、パナソニックホームズの全館空調の「エアロハス」を紹介します。
このエアロハスがあることで、断熱効果をより高めてくれます。
エアロハスとはパナソニックが長年培ってきた空調・空質技術を駆使して、一般的な全館空調設備の問題点を改善した新しい空調システムです。2017年4月に発売されて以来、4,013棟（2022年3月時点）で採用実績があります。
セキスイハイムの快適エアリーや、トヨタのスマートエアーズの床から吹き出すのとは違い、エアロハスは吹き出し口が天井にあります。
家じゅうを設定温度で維持しながら、各部屋ごとに温度を±2段階調整できます。
部屋ごとに温度をプラスにもマイナスにも変更できます。
エアロハスだと、居室と非居室の温度差が少ないため、夏も冬も快適に過ごせます。
部屋間の温度差がなくなるため、高齢者がヒートショックを引き起こす危険性を避けることができます。
また、エアロハスは一般的に寒くなってしまう吹き抜けでも温度差を少なくできるとされています。
天井高5.4ｍあっても、床と天井付近の温度差は1℃で快適に過ごせます。
他のハウスメーカーの事例では吹き抜け工事をしたことで寒くなったことを公開している施主もいます。憧れの吹き抜けにしたいけど、寒さが気になっていたという方はエアロハスがあるパナソニックホームズを検討してみてください。なおエアロハスは標準仕様ではなく、オプションでの追加となります。
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寒冷地を除いて全国各地で施工できる断熱仕様を用意
パナソニックホームズの住宅展示場やモデルハウスがある地域から、家を建てられるエリアを見ていきます。
パナソニックホームズの公式ホームページには、北海道以外の地域に住宅展示場とモデルハウスがあります。温暖な沖縄や九州四国を中心にあり、反対に北海道や青森などの寒冷な東北地方はありません。
パナソニックホームズの住宅展示場がある地域
| 地方名 | 県名 |
| 東日本 | 宮城、福島、栃木、群馬、新潟 |
| 首都圏 | 茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨 |
| 中部 | 富山、福井、岐阜、愛知、石川、長野、静岡、三重 |
| 近畿 | 滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山 |
| 中国・四国 | 島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛 |
| 九州・沖縄 | 福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、鹿児島、沖縄 |
パナソニックホームズの住宅展示場がある日本地図
青紫色に塗っている箇所がその対象です。
寒冷地に住宅展示場はないですが、一部温暖な四国や九州にもないので、寒い地域だけを避けているわけではなさそうです。
2つの構法と選べる断熱仕様
パナソニックホームズは、制震鉄骨軸組構造（HS構法）と大型パネル構造（F構法）が主な構造になります。
出典：パナソニックホームズ
出典：パナソニックホームズ
制震鉄骨軸組構造（HS構法）は、標準仕様であるハイグレード断熱とスタンダード断熱という2種類から選べます。スタンダード断熱は断熱材の厚みを約半分にすることで、施工費用を減額にすることもできます。
大型パネル構造（F構法）はグレード変更することはできませんが、HS構法と同じ水準の断熱性能がある家を建てることはできます。また、断熱材の厚みは商品や地域ごとのグレード変更などによって変えることが可能です。
商品ごとによる断熱材の厚み例（HS構法）
| HS構法の ハイグレード断熱仕様 | カサートS （平屋） | カサートS （平屋） | カサートS軽雪 （平屋） | |
| 省エネ 地域仕様 | – | 6地域 | 6地域 | 4地域 |
| 天井 | ロックウール 210mm | 〃 | 〃 | 〃 |
| 壁 | ロックウール 160mm | 〃 | ロックウール －55mm | 〃 |
| 基礎 | ポリエチレンフォーム 90mm | 〃 | 〃 | 〃 |
商品ごとによる断熱材の厚み例（F構法）
| F構法の断熱仕様 | フォルティナS | フォルティナX | |
| 省エネ 地域仕様 | – | 5地域 | 6地域 |
| 天井 | ロックウール 200mm | 〃 | 〃 グラスウール ＋200mm |
| 壁 | ロックウール 75mm フェノールフォーム 20mm | 〃 | 〃 フェノールフォーム －20mm |
| 基礎 | ポリスチレンフォーム90mm | 〃 | 〃 |
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パナソニックホームズの断熱性能を検証する
ここからはパナソニックホームズの具体的な断熱性能について検証を行います。
この記事では、外皮平均熱貫流率（UA値）と熱抵抗値（R値）を計算します。
外皮平均熱貫流率（UA値）の検証
外皮平均熱貫流率（UA値）とは、住宅の断熱性能を数値化したもので、室内の熱損失量を合計して建物外皮の面積で割ることで算出します。熱が外にどれだけ逃げやすいかがわかります。
パナソニックホームズの公式サイトを見ると、外皮平均熱貫流率（UA値）は0.6で基準値を満たしています。
平成25年省エネルギー基準4〜7地域において、経済産業省が推進するZEH支援事業の要件である建物断熱性能UA値0.6に標準仕様で対応します。
出典：パナソニック ホームズ
他のハウスメーカーとも比較しました。
鉄骨骨住宅ハウスメーカーの外皮平均熱貫流率（UA値）比較
| ハウスメーカー名 | UA値 |
| ヘーベルハウス | 0.60 |
| セキスイハイム | 0.60 |
| パナソニックホームズ | 0.60 |
| 積水ハウス | 0.50？ |
| トヨタホーム | 0.60 |
| ダイワハウス | 0.50？ |
| 基準値（建築物省エネ法5.6） | 0.87 |
外皮平均熱貫流率（UA値）は、低い方が断熱性能が良いのですが、基準値の0.87よりパナソニックホームズは下回っています。
他の鉄骨造住宅ハウスメーカーも同様に近い外皮平均熱貫流率（UA値）なので、
パナソニックホームズが他社と比較して寒いとはここでは言えません。
熱抵抗値（R値）の検証
次に、断熱材の性能を示す数値である、熱抵抗値（R値）を見ていきます。
熱抵抗値（R値）は、値が大きいほど高い断熱性能となります。断熱性能を高めるためには、熱伝導率が低い断熱材を使用し、かつ断熱材の厚みを増していくことで実現できます。
パナソニックホームズの制震鉄骨軸組構造（HS構法）と大型パネル構造（F構法）で、それぞれの熱抵抗値（R値）です。
制震鉄骨軸組構造（HS構法）の断熱材における熱抵抗値（R値） 鉄骨造
| 部位 | 断熱材 | 厚さ | 熱伝導率 | 熱抵抗値（R値） | |
| 屋根 | ロックウール | 210mm | 0.210 | 0.038 | 5.53 |
| 壁 | ロックウール（スタンダード仕様） | 105mm | 0.105 | 0.038 | 2.76 |
| ロックウール（ハイグレード仕様） | 160mm | 0.160 | 0.038 | 4.21 | |
| 基礎 | ポリスチレンフォーム | 90mm | 0.090 | 0.028 | 3.21 |
大型パネル構造（F構法）の断熱材における熱抵抗値（R値） 木造
| 部位 | 断熱材 | 厚さ | 熱伝導率 | 熱抵抗値（R値） | |
| 屋根 | ロックウール | 200mm | 0.200 | 0.038 | 5.26 |
| 壁 | ロックウール | 75mm | 0.075 | 0.038 | 1.97 |
| ポリスチレンフォーム | 20mm | 0.020 | 0.028 | 0.71 | |
| 基礎 | ポリスチレンフォーム | 90mm | 0.090 | 0.028 | 3.21 |
パナソニックホームズの熱抵抗値（R値）を算出しました。
そして、鉄骨造住宅における熱抵抗値（R値）の基準値と比較していきます。パナソニックホームズの建てられる住宅の断熱地域区分は、建築物省エネ法では断熱地域４～８に区分されます。
| 建築物省エネ法の地域区分 | 都道府県名 |
| 1、2 | 北海道 |
| ３ | 青森県、岩手県、秋田県 |
| ４ | 宮城県、山形県、福島県、栃木県、新潟県、長野県 |
| ５、６ | 茨城県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、富山県、 石川県、福井県、山梨県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、 島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、 高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県 |
| ７ | 宮崎県、鹿児島県 |
| ８ | 沖縄県 |
こちらが鉄骨造住宅の地域区分と熱抵抗値の基準値です。
パナソニックホームズは、1～３の地域で住宅展示場がないので削除しました。
断熱材の熱抵抗値の基準値
（木造、枠組壁工法又は鉄骨造の単位住戸・ 外張断熱工法または内張断熱工法）
| 部位 | 地域区分4～7の 熱抵抗基準値 | |
| 屋根または天井 | 4.6 | |
| 壁 | 1.7 | |
| 床 | 外気に接する部分 | 2.5 |
| 土間床等の外周部の基礎 | 外気に接する部分 | 1.7 |
| その他の部分 | 0.5 |
鉄骨造住宅の熱抵抗値の基準値と算出したパナソニックホームズの熱抵抗値と比較します。
熱抵抗値（R値）の比較 鉄骨造
| 断熱材の場所 | 制震鉄骨軸組構造 （HS構法） スタンダード仕様 | 制震鉄骨軸組構造 （HS構法） ハイグレード仕様 | 大型パネル構造 （F構法） | 地域区分4～7の 熱抵抗値（R値）基準値 |
| 屋根または天井 | 5.53 | 5.53 | 5.26 | 4.0 |
| 壁 | 2.76 | 4.21 | 2.68 | 1.7 |
| 床 | 3.21 | 3.21 | 3.21 | 2.2～2.5 |
| 合計 | 11.5 | 13.0 | 11.2 | 7.9～8.2 |
地域区分4～7で見ると、標準仕様の断熱材で基準値はクリアしています。
HS構法は、標準仕様であるハイグレード仕様からスタンダード仕様にグレードダウンをしても、理論上は基準値をクリアしています。
さらに、鉄骨造住宅のハウスメーカーを比較します。
鉄骨造住宅ハウスメーカーの熱抵抗値（R値）の比較 地域区分4～7
| 断熱材の場所 | パナソニックホームズ | 積水ハウス | ヘーベルハウス | セキスイハイム | トヨタ ホーム | ダイワハウス | 基準値 | 平均値 |
| 屋根または天井 | 5.53 | 5.26 | 4.73 | 5.26 | 3.16 | 5.1 | 4.0 | 4.85 |
| 壁 | 2.76 | 2.63 | 2.69 | 2.63 | 2.63 | 3.9 | 1.7 | 2.87 |
| 床または基礎 | 3.21 | 2.86 | 2.73 | 3.57 | 1.67 | 2.0 | 2.2～2.5 | 2.67 |
| 合計 | 11.50 | 10.75 | 10.15 | 11.46 | 7.46 | 11.0 | 7.9～8.2 | 10.39 |
パナソニックホームズは、HS構法のスタンダード仕様で計算し、ダイワハウスは3種類の仕様（スタンダードＶ断熱仕様、ハイクラスV断熱仕様、エクストラV断熱仕様）の平均値で計算しています。
6社の中では熱抵抗値（R値）が最も高く、理論上は同じ鉄骨造住宅ハウスメーカーの中では、高い断熱性能があると言えます。
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パナソニックホームズ施主の声から断熱性能を検証する
これまで私たちは、パナソニックホームズの断熱性能について理論的な観点から解説してきました。しかし、実際に住んでいる人たちの声にも注目したいと思います。
今回は、パナソニックホームズの施主の方々が投稿した口コミや感想を調査し、特に全館空調「エアロハス」の効果を中心に、断熱性能の実用性を検証してみます。エアロハスを入れないことによって「パナソニックホームズは寒くて後悔した」という声は本当なのか、探っていきます。
私はパナソニックホームズの全館空調エアロハスで家を建てました！ 正直おすすめしません。私自身後悔しています。
出典：ぷー @oJW4nvieJqmcLTK｜午後0:45 · 2022年2月12日
パナソニックホームズ、とりあえず寒い、床冷たい
出典：ぱなっぷ@鉄骨 @voYGUUOKcXtMDN5｜午前7:51 · 2022年11月21日
子供達も寒い寒いと言ってます
あったかい場所がない
ちなみに、寒冷地ではありません
暖房入れた、省エネ住宅とは程遠い
口コミでは様々な評価が分かれています。
施主のブログを参考にして、検証していきましょう。
エアロハス無しでも体感的に問題ない
まずは、エアロハスが無い家を建てた施主の例から紹介します。
mi＊kan《みかん》さんが運営する「まったりする家」は、心地よく過ごせる自然素材にこだわった家づくりを提案するブログです。暮らしのアイデアやDIY、家具・雑貨など、おうち時間を充実させる情報が満載です。
パナソニックホームズのカサートCでエアロハス無しで注文住宅を建て、1年住んでみたの断熱性能について紹介してくれています。エアロハスを導入しなかった主な理由は、故障した場合の代えがきかないこと。
エアロハスに使用されているエアコンは、1台で全館をカバーする構造となっており、故障した場合は暖房や冷房が利用できなくなる点が最大の懸念材料です。しかも、1台しか設置されていないため、故障した場合に代替品を準備することはできません。では、実際の断熱性能はどうでしょうか。
出典：まったりする家
《みかん》わが家はカサートCですが、カサートSとか他の商品だったり、立地環境等によっても変わってくると思いますが、わが家の場合は、『夏の暑さよりも冬の寒さの方に強い家』という印象です。
数値だけ見ると「やっぱり鉄骨住宅は断熱性能低いんだな」と思われるかもしれないですが、体感的にはそこまで悪い印象はなく・・・
計測結果
夏の温度 冬の温度 外気温（HEPA+計測） 29℃ 8℃ 室温（1F） 28℃（－1℃） 18℃（＋10℃） 室温（2F） 29℃（±０℃） 15.7℃（＋7.7℃） 主な仕様
建築商品 カサートC（鉄骨造住宅） 述べ床面積 約33坪(2階建て・4LDKロフト有) 土地面積 約54坪(一部傾斜地) 床断熱 ロックウール75mm 天井断熱 ロックウール100mm 換気システム エコナビ搭載換気システム HEPA+（エアロハス非搭載）
エアロハスがなくても、冬の寒さはそこまで気にならないと教えてくれています。
夏場は室内温度が外気と変わらないので、エアコンが必要ですが体感的に不満はなく満足のようです。
エアロハスがないと寒い
ヒロさんが運営する「パナの家ノート」というサイトでは、パナソニックホームズで家を建てる際に後悔しないための情報を提供しています。筆者自身が経験したことを中心に、家づくりにおいて特に悩まれる「お金」「外観」「リビング」「キッチン」の４つの項目にフォーカスして情報を発信しています。
施主の方が2021年に家を建て、３度の冬と2度の夏を経験した際の、実際の寒さと暑さを体感した感想を紹介しています。
出典：パナの家ノートこれはあくまで個人的な感想にもなりますが、ぶっちゃけ寒いです。暖房をつけないと冬の室内は１桁代の温度になることもあります。床下の地熱を利用して室温をコントロールすることがパナソニックホームズの特徴でしたが、床下の空気だけでは室温を維持するには不十分だといえます。
2度の夏を経験していますが、夏場は本当に快適です。
夏が快適に過ごせる理由は、床下の「冷熱」を取り入れてくれるためと標準仕様の珪藻土クロスが部屋の「湿度」を調節してくれるため冬場と比較すると格段に過ごしやすいです。
主な仕様
居住地 広島県 建築商品 カサートC（鉄骨造住宅 2021年建築） 述べ床面積 36.50坪(2階建て) 換気システム エコナビ搭載換気システム HEPA+（エアロハス非搭載） 採用したエアコン（1階） インバーター冷暖房除湿タイプ
ルームエアコン CS-EX710D2エアコンの設置スペース 19.0帖のLDK（1台）
先ほどのmi＊kan《みかん》の感想とは真逆の結果となりました。
ご本人としては、換気システムだけでは冬場の室温維持は不可能であることと、リビング階段にした構造のため冷気がリビングに流れるため寒いと感じるそうで、エアロハスを導入しなかったことを後悔しています。
出典：パナの家ノート例えば、「鉄骨住宅の寒さ」や「エアロハスの快適さ」についてもっと情報が集まっていれば、エアロハスを採用して冬場も快適に過ごしていたかもしれません。
エアロハスは約250万円と高額なため、導入に躊躇をした経緯がありますが、
快適な生活をずっと手にすることができるようなら入れておくとよいとおすすめしています。
エアロハスなしで吹き抜けでもエアコンを使用して快適
浅雲(あさぐも)さんの「メンテフリーの家づくり～めんふりか」は、メンテナンスフリーの家づくりを提供するサイトです。住まいに必要なメンテナンスコストを抑え、手間をかけずに住める家を目指し、自然素材や省エネ、耐震性にも配慮した設計を行っています。
朝雲さんは、寝る直前にエアコンを消して、寝室や2階ホールのエアコンは使用しないで冬を過ごすそうです。今回は、2月の真冬の時期に計測した温度を紹介してくれています。
出典：パナの家ノート浅雲家にはリビング直上に吹き抜けが設置されており、まったく囲いがないため、暖房にはかなり不利な状況にはなっています。
それでも、エアコンをつけるとリビングはすぐに温まり、だいたい20度～22度で安定した室温となります。エアコンの性能という意味では電気代は高くなっていますが、部屋を暖める能力という観点では十分でした。
計測結果
2月18日（朝） 外気温（HEPA+計測） 4.0℃ 室温（1F） 14.0℃ 室温（2F 寝室） 13.7℃ 主な仕様
居住地 関西（６（Ⅳb）地域） 建築商品 カサートＳ 坪数 32坪 天井断熱 ロックウール210mm厚 壁断熱 ロックウール105mm厚 基礎断熱 ポリスチレンフォーム90mm厚 窓 三協アルミ製アルジオ（防火窓）アルミ樹脂複合サッシ 換気システム エコナビ搭載換気システム HEPA+（エアロハス非搭載） その他 吹き抜けあり
鉄骨造住宅で、吹き抜けがあり、エアロハスがないと住宅ですが、
真冬でもエアコンをつけると快適に過ごせるとして朝雲さんは、満足しています。
３つの施主の事例を紹介しましたが、エアロハスをどのお宅でも導入していませんでしたが、家庭用のルームエアコンで快適に冬を過ごせるかどうかは施主によって評価は分かれます。
2/3件の事例でエアロハスを導入しなくても快適に過ごせるとあり、基本的な断熱性能は保たれていると言えるようです。
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断熱性能は職人の腕で変わる
パナソニックホームズの断熱性能を調べてみると、理論上は他社より劣っているという結果はありませんでした。
ただ断熱材の性能が高いからと言って、安心することはできません。
断熱性能の高い家づくりをする上で、最も大事なことは現場での正しい施工ができているかどうかにかかっています。
一級建築士・ホームインスペクターである市村博氏と市村崇氏は、著書の中で次のように話しています。
断熱材の性能に関しては、熱還流率とか抵抗値とか、各社ホームページで謳っていますが、それは材料自体の数字でしかないんですね。本題は、現場でそれをどうやっておさめているか。
断熱材自体の性能よりも、隙間なくきちんと施工されているかどうか。
出典：家を建てる前に読む！絶対にしくじらないハウスメーカー選び
ロックウールの正しい知識と断熱施工を行う技術が伴って、はじめて安心できます。
パナソニックホームズでは、制震鉄骨軸組構造（HS構法）と大型パネル構造（F構法）で断熱材の施工手法が異なりますので、注意が必要です。
大型パネル構造（F構法）の場合は、壁パネルや2階床の断熱材は工場で制作し、現場で基礎断熱材と2階天井は施工します。工場での生産が一部行われています。
品質管理の行き届いた工場で外壁パネルや床パネルなどを生産し、断熱材まで充填します。
それを建築現場に運んで組み立てますので、工場で作り込まれた高い品質を現場で確実に再現でき、高品質な住まいが完成します。出典：パナソニック ホームズ
対して、制震鉄骨軸組構造（HS構法）の断熱材は現場で施工されます。
現場で施工する場合には、職人の断熱材に関する正しい知識、保管に対する考え方、技量によって品質が安定しないことが危惧されます。他のホームインスペクターの方パナソニックホームズの住宅をチェックしたところ、下記の画像のように赤外線カメラで空気の漏れが確認できます。肉眼でも施工不良が確認できます。
また、別の施主は自ら異変に気付いた様子をブログに書かれていました。
元々の契約時はカサートCのスタンダード仕様でしたが、グレードアップしてハイグレード仕様に断熱材を変更しました。しかし、施工されたポリスチレンフォームは、スタンダード仕様のままだったようです。
結局、間違ったグレードのポリスチレンフォームを施工していたそうです。このように、理論上は断熱性能に問題はなかったとしても、実際の施工でこういったミスが発生してしまうとそれまでこだわってきた時間やお金が全て無駄になってしまいます。
正しい施工が行われているのかどうしても不安に感じる方は、ホームインスペクターを別で依頼して第三者の目で指摘してもらうことをお勧めします。
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パナソニックホームズの断熱性能のまとめ
本記事ではパナソニックホームズは寒いのか？断熱性について調査をしました。
まとめると、
パナソニックホームズの場合は、基本の断熱性能がしっかりしています。そこに、全館空調のエアロハスを入れるとより快適に過ごすことができるので、パナソニックホームズが寒いというのは言えないというのが私の結論です。しかし、現場の施工に問題があると、その十分な性能も発揮できなくなるので、油断せずにホームインスペクターの手も借りたりして、目を光らせておくといいでしょう。
お風呂のリフォームで冬も快適！断熱効果アップのポイント
寒い季節、特にお風呂場での冷えを感じやすいですよね。家全体の断熱も重要ですが、まずはお風呂の断熱から始めてみませんか？
床材シートの貼り付け
お風呂のリフォームでは、床材シートの貼り付けがおすすめです。そのメリットは二つあります。
転倒防止
床材シートを使うことで、転倒リスクを最小限に抑えることができます。クッション性があり、滑りにくい素材を選ぶことで、家族全員の安全を確保しましょう。
冷えを感じない浴室
断熱性の高い素材を使用すれば、浴室内の冷えを感じにくくなります。特に冷たい季節には足元の冷えを軽減し、入浴を快適にします。
浴室乾燥機の設置
次に、浴室乾燥機の設置がおすすめです。
寒い季節の快適な入浴
浴室乾燥機を利用することで、寒い季節でもお風呂内を暖かく保つことができます。入浴前にお風呂場を温め、快適なバスタイムを楽しんでください。
湯はりと浴室暖房の連動
冬場には湯はりと浴室暖房を連動させ、リビングとの温度差を解消。ヒートショック対策にもなります。
お風呂のリフォーム専門家に相談
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